妊娠中の虫除け・かゆみ止めの使用について
前回に引き続き、蚊との戦いについてです。書いてるだけで痒くなりますね。
さてさて、妊娠中は蚊を遠ざけようにも、使っていいものと使ったらまずいものがありそうですよね。普段はとことん図太い私も、蚊取り線香の煙は大丈夫なのか?!とか気になったりしました。
かゆみ止めだってどれがよくてどれがダメなのか気になります。
妊娠中の虫除け対策について
虫除けスプレー
デング熱の国内感染が話題になった時に日本産婦人科学会が出した声明では、妊婦であっても虫けスプレーを使って蚊を避けることが推奨されています。(影響がないと言われていますとのただし書き付きで。)
また、虫除けスプレーの注意書きなどにも、妊婦は使用しないようにといったことは特に書いてありません。
にもかかわらず、妊娠中は虫除けスプレーを使わない方がいいと言う意見があるのは、薬剤の中にディートという成分が含まれているからです。これは子供が吸い込むと神経障害を招くことがある物質で、日本でも生後6か月までの赤ちゃんには使用してはいけないことになっています。(6か月を過ぎても、年齢によって使用回数が1日1回まで、2回までというように制限されています。)
妊婦が使用すると胎児に悪影響を及ぼすというような報告はありませんが、気になるようでしたら避けた方がいいでしょう。ただ一方で、ディート入りの虫除けスプレーが非常に効果的なのは間違いありません。
↓こんなのとかこんなの
虫除けスプレー(ディートフリー)
そこで登場するのがディートフリーの虫除けです。ディート不使用で、虫が嫌うハーブ(シトロネラ・レモングラスなど)の成分を使って作られたものです。
大量生産品に比べてお高いのと、効果がやや弱いのが残念ですが、ディートの影響が気になる方はこちらを選んでもいいでしょう。効果が薄まる前にこまめにつけなおすのがポイントです。
ただし、蚊がブンブン飛んでいるような場所に気を引き締めて乗り込むような場合には、ディート使用のものをきっちりつけた方がいいかもしれません。そのあたりは、蚊に刺されまくるリスクと天秤にかけて・・・。
尚、ディート不使用の虫除けスプレーは生後6か月未満の赤ちゃんにも使うことができるものがほとんどですので、出産後も使うことを考えるとこちらを買っておいてもいいかもしれません。
↓こんなのとかこんなの
虫除け(吊り下げタイプ)
除虫菊を蒸留して作られたピレスロイドという成分を使って作られている虫除けで、赤ちゃんがいても使用できる虫除けと見られていましたが、残念ながら2015年、効果が薄いとして消費者庁から景品表示法違反で措置命令が出されてしまいました。
開放的な空間では、成分が拡散してしまってほぼ効果がないとのこと。しかも、対象としている害虫がユスリカやショウジョウバエということで、我々が想定しているアカイエカやヒトスジシマカなどではないとのこと。残念でした…
虫除け(貼るタイプ)
シールタイプのものの中には子供向けに開発されているものが多く、安心して使えそうですが、成分はいろいろなのでよく見て選びたいところです。
ぱっと調べたところ、ほとんどがハーブを使っているのですが、シトロネラ、レモンユーカリ、ラベンダーなど、メインになる成分は異なります。
シトロネラ等のハーブをメインに使っているシールは、上で紹介したディートフリーの虫除けスプレーと同じような成分ということになります。ディートを使っている者に比べるとやはり効果は弱めですが、安心ですね。
シトロネラ系↓
ラベンダー系↓
ユーカリ系↓
尚、理由ははっきりしないのですが、妊婦の使用は避けるよう書いてある商品もあるので注意しましょう。
↓これとか
蚊取り線香
妊娠中はタバコをはじめとした煙に敏感になっていますから、蚊取り線香の煙も心配になりますよね。しかも蚊取り線香の威力はなかなかのもの。赤ちゃんには影響ないのでしょうか。
調べてみたところ、蚊取り線香の蚊をやっつける成分は除虫菊から生成されたピレスロイドという物質とそれに似た合成品であって、これは人間をはじめとする哺乳類の身体にはほとんど影響ないとのこと。酵素の働きで即座に分解され、体外に排出されるのだそうです。胎児についても心配いりません。
もちろん大量に摂取すれば健康被害が出る恐れはありますが、直接かじるなりなんなりしない限りは問題ないそうです。
煙が出るのでなんとなく不安になる方もいると思いますが、むしろ電子蚊取り線香などよりも成分が研究されつくされているそうで、妊娠初期でも心配いらないようです。
効果と安全性の両方が証明されている貴重な虫除け手段ですので、積極的に利用したいですね。
電子蚊取り線香
煙が出ないので、ぜんそく持ちの方やのどが弱い方は重宝しますよね。
基本的には妊婦さんや赤ちゃんがいる部屋で使っても問題ないようです。メーカーも大丈夫だと発表していますし、産婦人科の病室で使っているところもあるぐらいです。ネット上でも電子蚊取り線香を使ったからといって胎児に悪影響が出たというような話は見かけません。
ただし、やはり殺虫成分のある化学薬品を吸うことにはなりますので、どうしても心配な方はどちらかというと昔ながらの煙が出る蚊取り線香のほうが安心かもしれませんね。
手作り虫除けスプレー
妊婦さんでも使える虫除けは色々あることがわかりましたが、さらに信頼できるものを使いたい、有効成分の濃度を自分で調節したいというような方には手作りされることをお勧めします。
用意するものは以下の3つだけ
1.精製水
2.無水エタノール
3.アロマオイル(シトロネラ・ペパーミント・レモングラス・ユーカリ・ラベンダー・ゼラニウムなどからお好きなもの2、3種類)
作り方はアロマオイル数滴を無水エタノール5mlに溶かしたのち、精製水95mlで薄めるだけという手軽さです。
こちらでご紹介したのは直接肌につける用に薄めに作ってあるものなので、部屋に散布する用でしたらもう少しアロマオイルの量を増やしても大丈夫です。
今回のテーマからは外れますが、蚊を避けるためには蚊帳を使う、長袖長ズボンを着用するなどの物理的な作戦もかなり有効なようです。
皆さまが蚊との戦いに勝利されることをお祈りしています・・・!
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